世界遺産・黄山2
               いったい、黄山とはどんな山なんだろうか?

黄山をどう説明すればよいか、多くの旅行専門書やホームページ上に多く書かれた人々の
概況や概要などを読んでみた。
 正直言って、夢を見ているような2日間で、春に訪ねた三峡とは二次元と三次元ほどの差がある。
 まさに雲の上にふわふわしていた。そんな感じである。

そんな中で、やはり、一番感じがつかめたのは「地球の歩き方」ダイアモンド社の概要だった。
 しばし、説明文を拝借しながら、自分の雲の上の体験をまじえて書いてみたい。

黄山は,安徽省の南部、世界地図を眺めると、上海の左下(随分乱暴な教え方?)緯度でいうと
日本の屋久島の少し南といったところか?

そう言えば、黄山は我が世界遺産の山・屋久島とどこか共通点が多いみたいである。早速、横道
にそれるけど、屋久島も黄山(は72の奇峰から成っているが)多くの山々で成っていて、黄山が
蓮花峰(1873m)光明頂(1841m)天都峰(1810m)の三つの主峰からなっているのに対して

屋久島は宮之浦岳(1936m),永田岳(1886m)黒味岳(1831m)の主峰から成っている。
 そして、奇岩といえば高盤岳(1711m)のトーフ岩のような、黄山の飛来石と同じ仲間のよう
な石もある。
 さて、黄山に戻る、黄山は世界遺産といっても世界に19しかない世界文化及び自然遺産である。

黄山は、奇松・快石・雲海・温泉の「四絶(四つの絶景)」で名高い。

「五岳に登ったら他のやまなど見る気にならないが、黄山に登ったら その五岳すら見る気になら
ない」と讃えられている。
 従って、中国の観光名所としてはトップ10にはいる。毎年100万人の人々が訪問する名所である。
森林占有率が86,6%を占め、黄山を含んで、人口143万人、面積980km、2300年を越えた歴史
をもつ。
中国における山水絵画の題材の50%は黄山といわれている。
黄山には登山ルートが二つある。
僕は前山・雲谷ロープウエイを利用して一気に 後山を目指した
わけだけど、「地球の歩き方」を読むと、どうも逆の方がいいらしい。

主な見所が前山に集中しているらしい。
もっとも、本に書かれているように、ロープウエイを使わずに登るとなると、高度差753mの山は登るだけで2〜3時間かかってしまうのでは、
・・・いずれにしても、今回は初日は朝から終日、ガス(霧)の中だったので眺望は望むべくも無かったけれど。

計算してみると、雲谷寺(ロープウェイ下)の標高が900mで、上の
始信峰到着との高度差が773mということは、始信峰の標高が
1673mということになり、我々の泊まった雲の上のホテルの標高
はおよそ1700m前後ということだろうか。

飛来石には光明頂(標高1840m)から30分のところに立っている高さ12mの奇岩には紛れもなく登ったのだが、果たして、光明頂にはどうだったのだろう?


三本目の足代わりに買った杖の力を借りながら、フーフー言いながら霧の中を歩いていたのでさっぱり記憶が無い。


黄山登山の
三種の神器といったら何だろう?


厚着のコートはホテルに備え付けてあった。これは、各ホテル毎に
はっきり色分けがしてあり、自分の仲間がガスや暗闇でも判るようになっているらしい。


 思うところ、一番目は、
レインコート 二番目は懐中電灯 三番目は一本、5元ぐらいの(下のおみやげ屋で買わずに、ロープウェイの登り近くで買う)をお勧めしたい。


もう一度、訪れる機会があったら、季節は春から初夏の頃、天都峰に是非、登ってみたいものだ。


西海飯店(左)はまずまずのホテルだった。雲の上のホテルだから、山小屋を考えれば極楽といえる。


 部屋も寒いのと、少々かび臭いのを我慢すれば 風呂もあるし、2時間もすれば 部屋はポカポカになるし、上等である。


特に、食事は他に比べ遜色はない、というより美味しかった。


疲れたので按摩を、と思ったけど、交渉しても、全身280元(日本円にして4500円ぐらいは)高すぎる。どうせ、更に、チップでも要求されれば5000円は下らない。


昨日、沌渓の黄山国際大酒店でしてもらった按摩が100元・足つぼ按摩は50元なのと比べ高すぎる。
太貴了!!である。




黄山・清涼台からご来光を拝む。


夜明けの5時頃、モーニングコールで起こされた。
日の出を見に行く約束をしていたのだ。天気はどうか?と聞くと
快晴!という返事が返ってきた。

 玄関には、オヤオヤ、こんなに沢山、泊り客が居たんだ、とビックリする位 集まっていた。


 暗い中を 凍りついた石段を北海飯店へと向かう、隣の人の懐中電灯の灯りを当てに登る。

 
 昨夜、下った分だけ 上りがきつい。
昨日、見えなかった北海飯店はなかなか立派なホテルである。


 スケールからいえば 我が雲の上・西海飯店を越えている。
 次回は北海にしょう。 そう、思った。


途中、3つ以上のホテルを通り過ぎる度に、日の出ツアーの見物客の数が増えていく。まるで 元旦の富士登山の観である。


なんとなく東(明るい方向)の空が明るく感じる。ちょっと焦りが芽生える。「途中で上がったらどうしょう??」


そして、そして、最高の場所(と、思ったけど)で日出を見た。


横に巨大な鐘が堂の中に納まっていた。ガイドに聞いたら、去年、出来たそうだ。「名前は分からない」との返事だった。


お猿さんが遠くを眺めている姿に似た岩、猴子観海まで5分位下の登山道を少し枝道に入った所だったけど・・・


日の出を一緒に見ましょう。

低匆匯軟晩竃議孚頭心杏!

飛来石にもたれる深栖氏
杖を持つ和香とガイド氏
雲の上のホテルの部屋
北海飯店
暗闇を行く
猴子観海
獅子峰
まもなく日の出
沌渓そして杭州へ