大石ケイジ的長沙日記
僕は今、鹿児島にいます。秋から冬へと用事が多く
日本を離れられません。二種類の新聞発行に、2つの
イベントが控えています。冬の長沙も行ってみたいのです
がままなりません。僕の近況・心境などを書いてみます。
2004・9・15(水)

 月日の経つのは早いもの、と言うコトバを一年のうちに何回使うのだろう。月を4で割るようになってから(意識の上でのことだが)特に早く感じるようになった。

 今日は月半ばだから、前半と後半に分けて考えるように、これから改めよう、と思っている。
 植物、とくに花を見てると感心させられる。毎年同じ時期に花が開くのにも感心するけど、隣の花とほとんど同じ日に開花するのは、どういうわけだろう。

 となりの老婦人に戴いた月下美人が昨夜花開いた。
たった一輪だったけど、それだけに目移りせずに愛でることが出来た。最後は寝室まで一緒に移動。クーラーの風にゆらゆら揺れるさまは、まるで生きている花の精といった風情だった。

 「いい匂いがするね。」
 うちの奥方がベッドに横になりながら言ったけど、ぼくの鼻はそれほどデリカシィに乏しいのか、分からなかった。

 「中国にもあるの?」

 去年同じ頃、留学生の白さんが、ある、と言っていたのを思い出した。「あるらしいよ。」と答えると、私が行ったときは花屋は一軒も見なかった。と我が奥方は言う。

彼女はあの街の花屋の豊富な花を知らないのだった。

花は路地に咲くのを眺めるのが美しい。
 特に秋の、今頃咲く花は、なんとも色合いがいい。決してケバケバしさが無いのがよい。
 
 我が家のほったらかしの、ちっぽけな庭に咲く、わずかの種類の野の花を、女房が朝、摘んで、さりげなく、それ相応の花瓶に、投げ込んだのを眺めるのが初秋のたのしみのひとつである。

〈秋の夜はふけて〜すだく虫の音に〜疲れた心いやす〜我が家の窓辺〜ちいさな、ちいさな〜幸せはここに〜)

 あの大橋節夫の奏でるハワイアンギターと彼の声が夏に別れを告げるこの季節にぴったりかもしれない。

 今夜あたり昔よく聞いたLP盤をマイクロ製のプレイヤーに載せて
JBL4333から音を出してみようと思う。

 ワインがいいのか?焼酎がいいのか?やはり冷酒かな?